シークレットスペイサイド 1995-2023 28年

税込：39600円、送料：全国均一1000円

乾杯会の鄭です。当方の愛する蒸留所の一つであるハイランド地方スペイサイドの家族経営の蒸留所から、スペイサイドシングルモルト1995をリリースいたします。

本蒸留所の特徴は酒質の力強さとシェリー樽熟成にあり、近年はその人気の高まりから熟成原酒の確保は非常に困難となりつつあります。
蒸留所として門戸は開いているため、PB向けに公式からの原酒調達は今なお可能ですが、25年を超える原酒となるとその価格は…ボトリング出来るか出来ないかではなく、買って頂けるかを考えて現実的なものではなくなってしまいました。

しかし今回、シークレット表記とはなりますが現地ボトラーズメーカー経由でシェリーカスクで長期熟成を経た原酒を調達することが出来ました。熟成樽はおそらくリフィル、あるいはサードフィルあたりのシェリーバットでしょう。熟成期間に反して色合いは淡く、樽香もプレーン寄りですが、その分熟成によってこなれた酒質由来の風味、角のとれた甘い味わいが、いくつかのドライフルーツやカカオパウダーと共に感じられます。

また本リリースの熟成は、そうしたリフィル以降と思しき樽でありながら、香ばしくビターなサルファリーな要素が混ざっているのも特徴。
これが開封後、あるいはグラスに注いだ時間経過でこなれ、上述のフルーティーさや甘さが優位な構成に変化していきます。
ラベルにかけるなら、まるで化石が徐々に生前の姿に戻るCGアニメのような変化をイメージしました。（余談ですが、恐竜ラベルはこうした香味からというか、単純に私の息子の好みを反映してしまった結果です。）

現在名品と評価されるシェリーカスク熟成のオールドボトルの一部は、リリースされた当時は非常にサルファリーであったものの、時間経過で抜けて味わいの複雑さを形成したという事例があります。飲み手の好みによっては少々時間をかけていただく必要のあるボトルですが、まず25年を超える熟成期間は裏切りません。短熟にはない複雑さ、奥行きのある味わいをご堪能ください。