説明
テスティングコメント:
By くりりん
香り:軽やかな香ばしさ、古典的な麦芽香に、サルタナレーズンや洋梨のタルトを思わせる果実香。微かにレモンピール。派手さはないが奥行きのあるアロマ。
味:心地よい酸味が溶け込んだ麦芽風味、柑橘のニュアンス、蜂蜜檸檬。柔らかい口当たりからしっかりと広がり、余韻にかけてはナッツを思わせるほろ苦いウッディネスと麦芽の甘さが、パチパチとした刺激を伴って長く続く。
古いウェアハウス、あるいは熟成ワインのブーケに通じる落ち着いたトップノートから、オールドのバルヴェニーを彷彿とさせる麦芽や蜂蜜などの香味要素。30年を超える長期熟成原酒だが、熟成に使われた樽がリフィルなのか樽感は支配的ではなく、フィノシェリーを思わせる要素は柑橘寄りの酸がアクセントとして溶け込む程度。それが1周回ってウイスキー好きの琴線に響く、「こういうのでいいんだ」的ツウ好みな1本である。
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バーンサイドはバルヴェニー蒸留所の原酒に、ティースプーン1杯のグレンフィディックを加えてブレンデッドモルトに仕上げたもの…とされています。そのため、シングルモルト表記ではなくブレンデッドモルト表記ですが、このボトルの香味はバルヴェニーそのものです。
バルヴェニーの長期熟成原酒は、比較的樽由来の香味が強いものが多いところ。今回のボトルは70年代頃にリリースされていたオフィシャルのバルヴェニーをそのままプレーンカスクで長期熟成にしたような麦芽風味と奥行きのある構成。そのためか、オールドを思わせる要素も備わっており、乾杯会でのテイスティングでは本リリース以外に様々な長期熟成原酒のサンプルを飲んでなお、これ美味いね!と、テイスターであるくりりんさんを交えて二人でおかわりしてしまったほど。ボトラーズブランドLe Gus’tの体現する「飲む楽しさ」「味わいへのこだわり」が結実した、愛好家の琴線に触れる1本です。
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